こんにちは、エンジニアのみーやです。
今日は最近エンジニア組織で実施した、システムお問い合わせ対応の活性化施策である HIKESHI について紹介したいと思います。
結論から言うと、対応する人が偏っていたお問い合わせ対応をチーム戦にしてゲーム要素を取り入れてみたら、積極的に対応に入ってくれるメンバーが増えて盛り上がったし、対応のナレッジも溜まるようになって最高でした。

目次

  1. 問い合わせ対応とは
  2. 新施策 HIKESHI の誕生
  3. HIKESHIでやったこと
  4. HIKESHIをやってみて

問い合わせ対応とは

通常業務とは別で突発的に発生するバグや障害の対応、または他部署からの仕様の質問やレポート数値調査、データ抽出依頼などのプログラム管理をしているエンジニアにしかできない対応全般をシステムお問い合わせと呼んでいます。

対応の流れ

まず、システムお問い合わせ対応がどういう流れで行われているのか、簡単に説明します。

▼主な流れ

  1. 問い合わせ依頼先として活用しているメーリスにメールで問い合わせが送られてくる (slackの問い合わせ専用チャネルにくる場合もある)
  2. 来たメールの内容をエンジニアが確認し、対応する場合は自分が対応する旨を一次返信する(対応担当などは特になく、立候補で対応者が決まる)
  3. 対応者のエンジニアは依頼内容に応じて作業や調査を行い、結果をメールにて回答する(必要がある場合は回答の開示許可を上長に確認)
  4. 依頼者が回答を確認してOKであれば終了、必要があれば追加調査などを完了するまで行う

来るお問い合わせのジャンルはさまざまですが、サービスのエラー調査や仕様の質問、
データ抽出の依頼などが多く寄せられます。
中には、調査していく中で障害が発覚し対応に入ることもあるので、
お問い合わせ対応はサービスを運用していく上で欠かせない大切な業務のうちの一つです。

mail_exampleslack_example

依頼自体はいつどこから来るのか予想することはできず、依頼が来たタイミングで手が空いているエンジニアが対応に入ることになっています。
そこで課題になるのが以下です。

  • 対応に時間がかかった場合、通常業務が遅延するリスクがある
  • 対応方法がわからないメンバーは対応に立候補してこない

この課題により、お問い合わせ対応に入るエンジニアが徐々に減り、かつ、年次が上のエンジニアが主に対応にあたるという状況が生まれていました。
いつの間にか、誰でも対応に入れるべきところが、仕様理解が幅広く、自分の業務の調整を適切に行えるスキルがないと対応に入るのは難しいという印象がついていたのです。
実際にメンバーに問い合わせ対応時の自信を聞いたところ、自信があると答えたメンバーは全体の半分にも満たない割合でした。(青と赤が自信があると答えたメンバーの割合です)

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新施策 HIKESHI の誕生

そこで誕生したのがお問い合わせ対応をチームで行うHIKESHIでした。
HIKESHI実施の大きな狙いは以下の2点です。

  • お問い合わせ対応を一人でやるものから、チームでやるものに変換
  • 対応に必要なスキルを学べる機会を作る

一人でやるものから、チームでやるものに変換

お問い合わせ対応 = 大変で時間がかかるもの というイメージができつつあったので
チームで対応に入る環境を作って物理的なマンパワーを増やすとともに知らない情報をお互いに補い合うことで対応にかかる時間の短縮を狙いました。
3人よればなんとやら。

対応に必要なスキルを学べる機会を作る

お問い合わせ対応はジャンルがさまざまで自分であらゆる対応パターンを検討して作業する特性から、大変だけど大きく成長できるチャンスでもあったので、その特性を利用して若手の成長機会に活用したいという気持ちもありました。
まずは若手も対応の渦中に入ってもらい、その中で先輩のスキルを盗みつつも自分で対応を行い、成功経験を積んでもらうことを狙いました。

HIKESHIでやったこと

  • 若手エンジニアを中心に一緒に対応を行う3~4人のチームを編成
  • チーム対抗で切磋琢磨できる環境作り
  • 毎月最多対応者を表彰
  • 対応時の作業記録やナレッジを蓄積&共有

若手エンジニアを中心に一緒に対応を行う3~4人のチームを編成

1ヶ月クールでチームを編成して一緒に対応を行う仲間を決めました。
チームリーダーには一番社歴の浅いメンバーを抜擢し、積極的に対応の先導を切るスタイルを作り、他のメンバーはリーダーをサポートする形でチームが協力して対応に入れるようにしました。決まった仲間がいることで、質問できる環境が整うので若手がよりやりやすくなることを狙いました。

チーム対抗で切磋琢磨できる環境作り

1件対応するごとに対応者の所属チームに1ポイント付与される仕組みにし、総合ポイントを毎月チーム対抗で競争する仕組みにしました。
競争と協調がカルチャーとして根付いている組織なので、競争効果は絶大です。
また、ゲーム要素が加わることで施策全体が活性化することも狙いました。(みんな大好きなマリオパーティーのパロディ風でポイントレースを行いました)

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毎月最多対応者を表彰

チームの総合ポイントで優勝チームを決めていましたが、同時に一番多く対応に入ってくれたメンバーを表彰する個人賞も作りました。
個人賞があることでチームのポイント進捗が悪くても最後まで対応に入ることを諦めない意識を持ってもらうことを狙いました。
お問い合わせ対応は組織貢献の一つでもあるので、たくさん対応してくれたメンバーに感謝の気持ちを伝えたかった意味も強いです。

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対応時の作業記録やナレッジを蓄積&共有

対応リストをスプレッドシートで作成し、概要やナレッジを蓄積できるようにしました。
今までも記録を残していた人はいましたが、改めてルールにしたことで、些細なことでも記録に残しておく意識を持ってもらうことを狙いました。
自分にとっては当たり前のことでも、他の誰かにとっては知らなかったこと、ナレッジになることはよくあることなのでできるだけ記録に残してもらいました。
リストの内容は運営メンバーが週一で全て内容を確認し、みんなに知っておいてもらいたいものはシステムのMTGで全体共有しました。

HIKESHIをやってみて

HIKESHIを実施したことでお問い合わせ対応自体が活性化し、対応に入るメンバーの増加に繋がりました。
課題としてあげていた対応にかかる時間の調整や対応者の偏りは改善しつつあります。
実際にHIKESHI実施前後で対応に入る自信がアップしたメンバーが多くいたこともアンケート結果から見て取れました。(青と赤のメンバーの割合が大幅UP!)

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何よりもお問い合わせ対応が楽しいものに変換され、より若手がリーダーシップを発揮したり、スキルの成長を実感できる環境を作り出せたことが良かったです。
運営を担当したメンバーも、組織課題に向き合う機会となり良い成果を出せたことで自信がつくきっかけになりました。
これからはHIKESHIの大事な文化は残しつつ、今の環境に合う形に変化させて続けていきたいです。
HIKESHI立ち上げの運営サイドのお話もしたいのですが、それはまたの機会にします。

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