こんにちは。新卒1年目エンジニアのririです。
私は新卒研修の一環で5月から約3ヶ月間、合同開発に取り組みました。

今回は、企画・仕様フェーズに焦点を当てて、やってよかったこと・苦労したことをまとめました。これから企画・仕様書作成にチャレンジする!という方の参考になれば幸いです。


目次


新卒合同開発について👩‍💻

まず、新卒合同開発とは何かについて説明します。

入社して基礎的な研修を受けた後、新卒クリエイターチーム(エンジニア2人、デザイナー1人)で、約2ヶ月間合同開発を行いました。お題は、Googleスライドで管理している社員のプロフィール(自己紹介&仕事紹介)をシステム化するというものです。コンセプトを0から練り、4日間で企画書作成・決裁、3日間で仕様書作成・決裁を行いました。


企画書作成🗣💬

どんな方向性で、何を実現するのか?それは本当に仕事としてやる意義があるのか?という点をまとめ、決裁をもらうために企画書を書きました。具体的には、与えられたお題をもとに、背景の整理、実際に作るシステムのコンセプトと全体像、想定効果を盛り込みました。

🙆‍♀️やってよかったこと

 1. アンケートを実施し、現状の課題感を把握した

社員の方々に使い心地・使う頻度、感じている価値などをアンケートすることで、現状の課題を具体的に把握することができました。また、企画書プレゼンの際にも、明確な根拠を持って「やる意義」を示すことができました。

2. そのサービスが使われた先、どんな状態になっているのか?まで想像した

「今この課題があるから、解決します!」で終わらず、「課題解決することで生み出される価値とは何か?」まで考えました。
今回は、システム化することで利便性を向上し、その上で「社員が誰かとの共通点を見つけにいくことを促し、心の距離を縮めることができる」という価値の創造を目指しました。それをプロダクトのコンセプトとして落とし込むことで、納得感のある企画書になりました。

企画書の一部
(企画書の一部※一部改変して掲載)

3. 企画提案時には簡単なプロトタイプを作成し、イメージを具体的に伝えた

企画書では提案した背景やコンセプトだけでなく、簡単なプロトタイプを作成し、現時点で考えているシステムの全体像も伝えました。その結果、機能を実現する上で考慮すべき点など現実的かつ具体的なフィードバックをもらうことができました。

💁‍♀️苦労したこと

1. 事実と仮説の切り分け

現状を整理するためにアンケートを実施したものの、その結果からわかる事実と仮説の切り分けが難しかったです。

  • 事実:数値でわかること(数・割合)
  • 仮説:事実をもとに、本当はどうあって欲しいのか?を推測すること

話し合いを進める中で認識の違いに気づき、先輩ディレクターに質問することで解決できたため、認識が揃った状態で議論を進めることができました。悩んだらとりあえず先輩に聞いてみる!がオススメです。

2. 今あるモノの良さを、どうシステム上で残すか?

プロフィールスライドに関しては「利便性はイマイチだけど、社員が自由にアレンジできる」という特徴があり、そこに社員の個性が表れていました。

企画の決裁においては、入力形式が決まっているシステム上では、操作の自由性・社員の個性が失われてしまう負の側面も考慮しなければならない、という点をご指摘いただきました。

作って終わりではなく、使ってもらって初めて価値が生まれます。システムによる制約があっても「こんなのだったら自然と見たくなる、楽しくなるもの」を徹底分析しました。

最終的に、プロフィール表示画面にスライドショー形式のコーナーを作り、「使いたい!他の人のも見たい!」となるような仕掛けを作りました。

企画書の一部

(企画書の一部※一部改変して掲載)

 


仕様書作成✍️

企画の決裁をいただいた後、仕様書作成に向けてシステムの細部を検討しました。
研修期間中、新卒クリエイター同士一番密度濃く議論したのは仕様書作成のときでした。

🙆‍♀️やってよかったこと

1. 仕様書で説明する項目について、あらかじめ共通認識を合わせる

今回は分担して資料作成することになったため、検討事項に漏れがないよう、以下の項目を設定してチーム内で認識を合わせました。

  • 表示条件…その画面・対象が表示される条件
  • 処理条件…考えられる処理とその条件
  • 入力項目/表示項目…入力フォームの項目/表示される項目の形式などを定義
  • 押下アクション…ボタンや入力欄などのアクションを定義
  • テスト観点…どのようなことをテストするか(画面単位で記しました)

その結果、「このページではこの項目に触れているのに、他のページでは触れてない」といった漏れが少なく済みました。

2. 指摘箇所の差分をわかりやすく表示

フィードバックをもとに仕様を修正した際は、変更前・変更後を比較しやすい資料づくりを心がけました。仕様書のページ数も多かったため、前回どんな指摘を受けて、どんな変更をしたのか?をわかりやすくまとめてよかったです。

💁‍♀️苦労したこと

1. 膨大な検討項目を短い時間でまとめきること

仕様を決めるにあたって検討すべき項目がたくさんあり、話し合いながら資料に落とし込むことが大変でした。後の開発フェーズでも実感したのですが、以下の項目は特に、この段階で十分に検討しておくべきだと思います。

  • 画面遷移とURL
  • 数値(年、入力文字数)の閾値
  • 表示順、表示件数
  • センシティブな情報への配慮
  • 入力値のバリデーション(どんな値・条件を許容するのか)
  • 機能の優先順位(実装の優先度をコンセプトに基づいて決める)

また、今回は仕様書の更新を怠っていたことが原因で、開発中にチーム内で再議論する…ということがかなり多く、時間のロスでした。仕様書は常に最新の状態に!ということは今後しっかり意識したいです。

2. 仕様の伝え方

チーム内の議論で共通認識を合わせることに注力した結果、他者に伝える際に視点の切り替えができていませんでした。

言葉のわかりやすさ・全体像の把握のしやすさ・画面・機能を説明する順番は、伝える前に改めて確認すると良いです。細かい仕様を効率よく伝え、決まった時間内で十分に検討してもらうためにも、伝える際の配慮は非常に重要だと感じました。


おまけ:ネーミング

先輩方のアドバイスのもと、サービスのネーミングにはかなりこだわりました。思いのほか時間を費やしてしまったのですが、その分思いのこもったネーミングにできました。

同期のデザイナーが「ワクワクしながら使ってもらう」という要素をプラスしてロゴ・サイトデザインを作ってくれたこともあり、どんどん愛着が湧き、私自身ワクワクしながら開発できました!

サービスロゴ
(サービスのロゴ)

まとめ

新卒1年目エンジニアが初めて企画・仕様書を作成する中でやってよかった・苦労したポイントをまとめてみました。

企画・仕様書は設計・開発で迷った際の指針となる資料で、非常に重要なものだと実感しました。妥協せず、チーム内でがっつり議論したことで、その後の開発では共通認識を持ち、都度コンセプトに立ち返りながら開発することができました。

また、クリエイターとして企画段階から考え、開発に挑むことができた経験は非常に貴重だったと感じています。

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