こんにちは!前撮りなど結婚写真の撮影スタジオ・サロンを検索できる情報サイト「Photorait」のメインデザイナーをしています、内田(@PANbooooo)です。
Photoraitチーム唯一のデザイナーとして、今Qは「デザイナーのアピール」をテーマに新しいことに取り組んできました。今回のブログでは、その取り組みと効果についてご紹介したいと思います。
きっかけは「デザイナーって何やってるの?」問題
デザイナーのアピールに目を向けたきっかけは、「デザイナーの業務内容が、営業さんに伝わりにくい」と思ったからです。多分、多くの会社やチームでこの問題は存在すると思います。同じチームなのに何をやっているか分からないって、勿体ないと思いませんか?
では何故、デザイナーの業務内容が伝わらないのか。私は開発フローに目を向けました。
私が所属するPhotoraitでは以下のような流れで開発業務を行ってます。
多分、多くの会社でこのようなフローで開発を進めているのではないかと思います。
この図、何かと似てませんか??私は運動会のリレーを思い出しました。
小学生の頃の運動会って、スタートを切る人とゴールを切るアンカーはスーパースター的な注目をされていたと思います。ですが12番目に走る人とか6番目に走る人とか、真ん中の人ってあまり注目されませんよね。
これと同じことが開発フローにも言えるのかなと思います。
コンテンツの企画と設計をして、案件のスタートを切るディレクターと、リリース作業を行い案件のラストを決めるエンジニアは注目されやすいと思います。ですが、真ん中のデザイナーはディレクターとエンジニアと比べると、自然と注目されにくくなると思います。と言うか、この開発フローの図だけ見ると、最後はもう存在感すらありませんね。
これは正直、開発フローを変えない限り根本的な解決にならないかもしれません。ですが、根付いた開発フローを変えることはかなりリスキーです。
では、この開発フローのままデザイナーが着目されるためにはどうすればいいか。
色々と考え、たどり着いたのが「箱根駅伝」です。箱根駅伝は、マクロ視点で見れば1区がスタートを切り、10区がゴールを切るリレーのように思えますが、ミクロ視点で見ると各々の区間に「区間賞」というスーパースターが存在します。そこで私は開発フローを変えることなく、リレー形式から箱根駅伝形式に内容を変える工夫をしました。
実際にやってみたデザイナーアピールのための取り組み
開発フローを変えずにリレー形式から箱根駅伝形式に変えるためには何をすればいいのか。色々考えた挙句、私は「デザインの過程を見せよう」ということを閃きました。
これが最適な解かは分かりませんが、箱根駅伝では2区には2区なりの見せ所、3区には3区なりの見せ所があります。この箱根駅伝の見せ方を現在の開発フローに落とし込み、デザイナーの見せ所を知ってもらうことで、少しはスーパースターに近づけるのかなと思います。
そこで、以下のような取り組みを始めました。
取り組み1:slackでデザインの過程や意図を魅せる!
まず、弊チームで利用しているコミュニケーションツール「slack」に、デザイナーチャンネルというものを作りました。
このチャンネルの更新は以下のように進めています。
– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –
・案件のリリース時には、そのデザインの意図を具現化し、チームメンバーにしっかりと伝える。
・デザインのボツ案をしっかりと見せて、1つのデザイン決定案にたどり着くまでの過程を見せる。
– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –
今までデザイナーの気持ちを発信する場所が無かったせいか、このチャンネルは結構好評でした。実際に営業さんからも、「デザイナーが今どんな案件に携わっているのかが分かりやすい」と言う声も頂けました。
また、ボツ案を投稿することで、「こっちのデザイン案もいい」など、デザインそのものに興味を持って頂くきっかけにもなりました。
このslackのチャンネルは、「デザイナーがどんな気持ちで何を考えてこのデザインを採用したのか」を伝える大切な場となっています。
取り組み2:「行列のできるデザイン相談所」の開設
上記で紹介したslackチャンネルは、「デザイナーが作ったものを見てもらう」ための方法でした。ですが、もっと近くで体験してもらうことで、よりデザイナーのことを知ってもらえるのでは無いかと考えました。
そこで始めたのが「行列のできるデザイン相談所」です。(みなさんお察しの通り「行列のできる法律相談所」という番組のパロディ風にしました。)
Photoraitでは営業さんやディレクターさんがクライアントに向けた資料を作成したり、全社に向けた資料を作成することが多々あります。資料の中にある円グラフや棒グラフ、画像や文字の色や位置など、資料を作成したことがある人であれば、誰もがちょっとした見せ方、デザインに迷った経験はあると思います。
そのような「デザインの迷い」を一緒に解決していくのが「行列のできるデザイン相談所」です。
フローとしてはこんな感じです。
誰もが簡単に気軽に相談しやすいような仕組みになっています。
実際にデザイナーが作ったものを見るだけでなく、「ちょっとしたデザインでこんなに変わるのか!」を体験してもらうことで、よりデザインの必要性や、今まで気付くことの出来なかったデザインの奥深さを知ってもらえるのでは無いかと思います。
さいごに
今回紹介した2つの取り組みは思いつきで始めたこともあり、まだまだ改善すべき箇所があると思います。ですが、この2つの取り組みを行ったことで、確実に以前よりも、デザイナーがアピールしやすい環境に変わってきたと感じています。
今後も色々と試しながら、改善と挑戦を繰り返して、デザイナーの存在感を強く出していきたいと思います。