こんにちは。エンジニアのなりです。
フォトウエディングの決め手が見つかるクチコミサイト「Photorait」で開発を行っています。
Webサービス開発をする中で、新鮮な視点の意見を取り入れるために社内で始めた取り組みについてご紹介したいと思います。
その名も「ユーザー体験ワーク」。
内容を一言でいうと、社内の自分が普段携わっていないサービスを、実際にユーザーになりきって使ってみて感じたことを正直にフラットにシェアするというものです。
「ユーザー体験ワーク」を思いついた背景
ウエディングパークは、結婚関連のメディアを複数運営しており、それぞれに担当エンジニアが付いて運営をしています。
私は新卒入社をしてから半年前まで丸5年、結婚準備クチコミ情報サイト「Wedding Park」の開発を担当していました。
その後、半年前にフォトウエディングのクチコミサイト「Photorait」へ異動することが決まり、まずはサービス理解・業界理解をせねば!と、結婚式の前に結婚写真を撮影する「前撮り」を都内でする想定で「前撮り 都内」と検索ブラウザの検索フォームに入力し、前撮り探し中ユーザーになりきって撮影スタジオ探しをしてみました。
すると、「あれ?こんな条件で検索したいときってどこから探せばいいの?」「え!ここボタンだと思ったけどボタンじゃない!詳細みたかった…」など、多く気づきを得ることが出来ました。
どうしても毎日仕事で携わっているサービスは、違和感に気づく感覚が鈍ってしまうので、“普段別のサービスに携わる人の意見を定期的に聞くことができる仕組みを作っちゃおう!”と思いました。
「ユーザー体験ワーク」の目的
改めて、目的を整理します。
①サービスの課題を新鮮な視点で発見するきっかけを作る
②担当サービス以外の理解を深め、掛け算を生む状態をつくる
①は背景で説明した内容です。
②は、①の副産物的に生じるメリットであり、視野を広げるという点で重要なので、こちらも施策目的としてセットしたいと思います。
「ユーザー体験ワーク」の内容
今回は、フォトウエディングのクチコミサイト「Photorait」と結婚指輪・婚約指輪のクチコミサイト「Ringraph」のメンバーで相互にユーザー体験を行いました。
①ペルソナを設定
ユーザーになりきって具体的に探してもらう必要があるので、居住地や嗜好などの設定を行いました。
②お互いのメディアをつかってみる
PhotoraitのメンバーはRingraphを使って指輪探し、RingraphのメンバーはPhotoraitを使ってスタジオ探しを行いました。
③感想をシェア
シェアした項目は以下に記載します。
- 検索ワード
- 使用した検索軸
- 検討したスタジオ/指輪ブランド
- 決定したスタジオ/指輪ブランド
- 決め手
- 使いやすかったポイント
- 伸びしろポイント
「ユーザー体験ワーク」をやってみての感想
リアルな意見を聞けて質問をその場で出来る
この取り組みをして一番盛り上がるのは、感想シェアをしたあとの質問タイムです。
「知りたい情報がすぐに見つかってよかった」という意見に対して、「知りたいと思った情報ってどんなものか具体的に教えて!」という質問が出たりします。関係性を構築できている社内メンバーだからこそ、意見を何でも言い合えるのは大きなメリットでした。
担当サービス以外の理解が深まる
自分自身がユーザーになりきって使ってみることで一番感じたメリットはこれです。
自社のサービスなので、自分が開発担当でないサービスも知っているのは当然です。
ですが、ペルソナを設定して実際にユーザーとして指輪探しをしてみると、「知っている」と「使ったことある」の違いが大きいことに気づきます。
何か他サービスで新機能がリリースされたときに、ユーザーにとって何が便利になるのかが想像できるので、「へえ~!すごいな!おめでとう!」という感想で終わらず、自分の担当サービスへの水平展開がとても考えやすくなりました。
メンバー理解も深まる
これは施策を始めた時点では想像していませんでしたが…メンバー理解が深まるきっかけにもなると思いました。
ペルソナを設定しているとはいえ、やはりその人自身の嗜好性や探し方の癖があります。
感想をシェアしてもらう中で、そんな一面が垣間見える場面があり、在宅勤務が増えた今、よい機会になっていると思います。
まとめ
ユーザー視点を取り入れるための手軽にできる方法、いかがでしょうか?
外部の方に実施いただくようなユーザー調査も、もちろん重要だと思います。
ですがお金も時間もかかるし、ぶっちゃけどうだった?というお話は引き出しきれないこともあるかなと思います。
その点、社内でやるのは、比較的簡単に初めて見ることができるのでオススメです。
今回は別サービスに携わるメディア運営メンバー同士でやった例をご紹介しましたが、バックオフィスの方や営業の方を巻き込むのも新しい発見があって面白いと思うので、最近ユーザー視点に立ちにくくなったなと思う方がいれば、ぜひ社内の方を巻き込んでみてください。